御苑ニュース 
甘い香りの白い小花
2003年7月9日
 小暑をむかえ、いよいよ本格的な夏の訪れを感じる新宿御苑。
 肌寒さを感じますが、梅雨曇の乳白色の空から、うっすらと日がさしています。
 雨上がりの園内で、ほんのりただよう甘い花の香り。
 イギリス風景式庭園のそばで、ぶーん、ぶーんとなにやらにぎやかな一角があります。
 これはモッコク。卵形の光沢のある葉のつけねに、こぼれんばかりに淡いクリーム色の小花が咲いています。
 中国名を「厚皮香」といい、花によい香りがあるので、木にも香りがあるのではと、香木のモッコウ(木香)と勘違いしてつけた名前といわれています。
 また、岩に着生するランのセッコク(石斛)の花の香りに似ていることが、モッコク(木斛)の名前の由来ともいわれています。  
 モッコクは日本や中国に生育する常緑高木。
 庭園や公園などの庭木として、また樹皮は染料として用いられています。
 生長は遅いのですが、年齢を経るにしたがって風格をますモッコク。
 美しい樹形、輝く光沢の葉、秋の鮮やかな赤い実など、庭園木として優れていることから「庭園の王」と古くから珍重されています。