御苑ニュース 
カラスの子育てシーズンです
2007年6月1日
 新宿御苑のおなじみの鳥のひとつにカラスがあります。
 真っ黒な体に大きな鳴き声。首をかしげながらぴょんぴょんと飛び跳ねる様子など、時に愛嬌あふれるしぐさが特徴的な鳥です。
 カラスと同じカラス科の鳥には、カケスやオナガなど10種類がありますが、もっとも身近なのはハシブトガラスとハシボソガラスです。
 御苑内でよく見られるのは、くちばしが太くおでこの丸いハシブトガラスです。ハシボソガラスはくちばしが細く、主に農村地帯などに分布します。
 カラスには巣を作り子育てをする時期がありますが、それがちょうど春から初夏にかけてです。
 3月〜4月に巣材を運び、巣作り、4月〜5月に産卵し卵を温める、5月〜6月にひなを育て、6月〜7月に幼鳥が巣立つまで、カラスはつがいで暮らします。  
 カラスは本来、木の枝などを集めて巣を作っていますが、今では針金ハンガーを利用して巣を作るカラスもいます。最近では、アルミハンガーを目当てに、服が干されている使用中のハンガーまで持ち去るカラスもいるようです。大きな巣では針金ハンガーが270本も使われていた例があるそうです。
 小枝、動物の毛、羽毛、ワラ、枯葉、紙くずなどが主な巣の材料ですが、都会では針金ハンガー、シュロ縄、ポリエチレンのひも、ビニール袋など自然界にないものも利用されています。
 巣は静かで敵が来ない安全な場所を探して作られます。普通は比較的高木の、高さ6〜15mの位置の葉が茂った中にあり、人間には見えにくい場所にあります。高圧線の鉄塔やビルの屋上の照明装置、広告塔などの物陰などに巣をかけるものもいます。最近では庭木の高さ3mくらいの低い位置にも巣を作るようになっているようです。
 新宿御苑内でも、このひながかえってから巣立つまでの1ヶ月間はカラスの警戒心が最も強くなります。この時期、巣に近づくとカラスが襲ってくる場合がありますので、巣のある場所には案内看板を設置しています。
 カラスは子どもを守るため、とても神経質になっていますが、危険を感じない限り、人間を襲うことはありません。
 巣を見かけたら、なるべく近寄らず、巣を見つめたり、棒でつつきあげるような行動をとらないようにしましょう。