御苑ニュース 
潤いに色づくアジサイの花
2003年6月12日
 10日に梅雨入りをむかえた新宿御苑。雲間から陽ののぞく湿りがちな日が過ぎましたが、今日は朝から静かに雨のふる一日です。
 梅雨時期にみごろをむかえるアジサイ。しっとりと輝く花々。潤いに満ちてこそいっそう艶やかに咲き誇ります。
 咲き進む間に花色を変えてゆく姿に、また違った魅力を発見するアジサイ。ひとつの花でいくつもの表情を見せてくれます。
 こころをばなににたとへん
 こころはあぢさいの花
 ももいろに咲く日はあれど
 うすむらさきの思い出ばかりはせんなくて
 (萩原朔太郎「こころ」)
 ちょうどこの降り続く雨の季節がそう思わせるのでしょうか、アジサイはどこか内証的な響きがあります。
 紫がおなじみの色ですが、なかにはこんな純白にちかい花もあります。
 凛とした力強さを感じる清楚な白いアジサイ。色づいた花とはまた違った魅力があります。
 この白い花の部分は、おしべやめしべが退化したあとの装飾花、花びらのように見えるのは、萼の変化したもので、実はつきません。
 色づいた花の中に、まるで雨宿りをしているような水色の小花。
 これは一つの花の中におしべとめしべがある両性花。中央にめしべ、そのまわりにおしべが丸くのびています。
 藍色の花が集まって咲く様子をあらわした「集真藍(アヅサイ)」が名前の由来。
 漢字では「紫陽花」とその花の色彩と形が表現されています。