御苑ニュース 
甘い香りいっぱいに・ハリエンジュみごろ
2003年5月7日
 「あら、いい香り。これは何の花ですか?」満開をむかえた母と子の森のハリエンジュ。
 「わーっ、懐かしい!思い出すわ、北海道」。一面に漂う甘い香りに、立ち止まるご夫婦。懐かしい思い出がよみがえったようで、微笑みながらエピソードを紹介してくれました。
 ハリエンジュは北アメリカ原産の落葉高木で、明治時代初期に渡来しました。北海道の開拓地を中心に、街路樹として全国に広まっていった歴史があります。
 マメ科のエンジュに似て、枝に刺のあることが針槐の名前の由来。ミモザともよばれるアカシアの偽物ということでニセアカシアともよばれていますが、分類学的にはアカシアともエンジュとも異なる植物です。
 石川啄木や北原白秋は、その歌の中でハリエンジュのことを「アカシア」と詠んでいます。
 長さ2cmの小花が房状になって咲きます。風にはらはらと粉雪のように舞い落ちる花。
 あの香りはここから?と、手にとってみましたが、それほど甘くは香りませんでした。小花の集まった房になってはじめて、強い香りを放つようです。