北の丸公園のみどころ

 北の丸公園のルーツ

 北の丸は、江戸城の本丸や吹上御苑と接し、その北側に位置しています。三代将軍家光時代は、三男長松(甲府宰相綱重)や春日の局、天樹院(千姫)、弟の駿河大納言忠長の屋敷がありました。その後、1731年に田安家と清水家の屋敷地となり、幕末まで続きました。明治になると近衛兵の兵舎が置かれ、1969年に昭和天皇の還暦を記念して、北の丸公園として整備し、一般に開放され、森林公園として現在に至っています。



 北の丸公園の四季と花と緑

 【千鳥が淵の桜を一望に】
 千鳥が淵沿いには、約200本の桜が植えられています。ほんのりとピンクがかったソメイヨシノ独特の艶やかさでこの濠一体が覆いつくされてしまいます。この桜を北の丸公園側石垣上方からも見ることができます。ちょっとした、穴場ですね。

 【花木園の四季の花木】
 2月下旬頃からオオカンザクラが咲き始め、3月に入ると清楚なハナモクレンが咲き始めます。4月半ばには紅紫色の鮮やかなハナズオウ、5月半ばにはカラタネオガタマと賑やかです。夏には、タイザンボク、ムクゲなどが美しい花を咲かせます。秋には、イヌマキやハナミズキの実がなります。冬も春に近くなって2月にはマンサクが、さらに、オオイヌノフグリが2月の末ごろから開花し、春の到来が近いことを知らせてくれます。


 お濠と野生動物

 【渡来してくる冬鳥ユリカモメ(千鳥が淵)】
 寒くなると冬枯れの千鳥が淵にユリカモメが群れて集まってきます。日本で見られる小型カモメ類のほとんどが、このユリカモメと考えられています。昔から和歌などで「都鳥」と詠まれている一つは、このユリカモメのことで、東京都の「都民の鳥」(1965)ともなっています。


 明治の象徴的建築美・レンガ造りの工芸館

 皇居周辺の赤レンガ造りの美しい建築物としては東京駅や法務省本館が有名ですが、この工芸館もその一つです。正式には、東京国立近代美術館の分室で、明治43年、陸軍技術、田村鎮の設計で建てられた旧近衛師団司令部庁舎だったものです。昭和41年の北の丸地区整備にあたり、取り壊しの運命にあったところを「明治洋風煉瓦建築の一典型」として惜しむ声が上がり、重要文化財として残されました。その後、現在地に移築され、工芸部門の展示施設として利用されています。レンガ造り独特の凛とした風格と典雅な美しさのゴチック建築独特の味わいは、歴史上、建築史上貴重なものといえましょう。

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